電車の中のある会話

この間電車でとある女子高生だか女子中学生だかの会話が聞こえてしまった。



「音楽の先生って音楽にすごいこだわるのめんどくさいよね~

違う、もう一回!違う、もう一回!て何が違うの?って感じ

ほんとめんどくさい~」


いや、他人事じゃなかったものですから、ついアンテナがピン!と反応してしまいました。

実はこの会話には音楽のとっても重要な部分が含まれていると思うのです。

私もピアノ教えるときも合唱やるときも、細かいことまで言いますからね。

それで小さい子とかのレッスンで、

「今のさっきと全然違ったよ!違いわかるかな?」

「…?」

みたいなことはよくある。いやむしろ、小さい子じゃなくても、大人でもよくある。

本当にわからないのか、褒められて照れてるのかはわからないけど。

でも案外ね、自分でしてることってわからないものだと思うんですよ。

今のの何がいけないの?
今のの何が良かったの?

これ、本当に案外自分ではわからないものなんだと思う。

でもそれが、はたから見てる第3者からしたら一目瞭然に違うんだけどね。

ここが、人前でパフォーマンスすることの怖いところでもあり、おもしろいところでもある。

自分の感覚と、他人の目線から見る感覚とのギャップ。

音楽に限らず、パフォーマンス系の分野では、必ずここの壁にぶち当たる必要があるのだと思う。そして永遠のテーマとも言えると思う。

自分に自信を持つということも大事だけど、
それと同時に常に自分の感覚を疑う、ということも大事。

自分ではね、本当に出来ているのかも、出来ているつもりになっているだけなのかも、それすらわからなかったりしますからね。


そして教える側も、こうゆうことを伝えていくのはなかなか難しいのですが、
物まねしたり、何かに例えて話してあげたりすると、結構理解してくれたりする。

実質のない音に関する話ですからね。


教える側が、ただ「違う、もう一回!違う、もう一回!」と繰り返してもなかなか伝わらない部分もあるし、
言われる側も、何が違うのかを歩み寄って(たとえわからなくても)理解しようとする必要もあるし、

そこが合致したときに初めて化学反応が生まれるんでしょうね~
その時の楽しさったらないよね!


電車の見知らぬ女子高生だか女子中学生も、諦めず頑張ってほしいです。


いつも読んでいただきありがとうございます🍀


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