ブレイブストーリー

学生時代読んだ懐かしい本
宮部みゆきさんの「ブレイブストーリー」



読んだ当時ものすごく感動したんだけど、
この間アニメ版のDVDを見て、あまりにも内容を覚えてなくて。

改めてもう一度読んでみました!

上中下の3巻に分かれていて大長編。

主人公が過酷な運命に翻弄され、その運命を変えるために、現実世界から幻界という異世界へ行き旅をするお話なのですが、

上巻ほぼまるまる使って、幻界に旅立つ前の現実での様子をひたすら描いているのです。

これほんとにファンタジー?ってくらい長々と、リアルに。

ここの描写があるから、幻界に行く前と後の成長度合いがわかるけど、
とても長いのでついついファンタジーだということを忘れます。

忘れた頃に、幻界への旅立ちは突然始まり、そこからはまるでRPGのような冒険が続きます。

でもその冒険の内容は、多くは楽しい部分ばかりだけど、なかなか現実的で生々しいものです。

人種差別、人を殺してしまう描写、煮えたぎるような憎しみ、人を傷つけずにはいられない憎悪。

何故こういったことが起こるのかというと、幻界というのは現世の人々の想像力が生み出した世界だから。
つまり主人公の中にこういった負の感情があるから。

この負の感情を、なかったことにしないで自分の一部として認める、というのが後々大きな試練としてのしかかってくるのですが…

アニメ版は子ども向けなのか、この現実的で生々しい部分はカットされ、終わり方も全てハッピーエンドでした(^^;
物語としてはちゃんとまとまって面白かったけど。


実際にはなかなか酷な物語だと思います。特に主人公のお友達に関しては、、


同じ宮部みゆきさんの「英雄の書」は確か、これもうろ覚えですが、
最初から旅の目的は果たされないことが決まっていたことを、最後に知る羽目になる物語だったような気がするので

それに比べれば希望がないわけではないんですけどね(^^;

でもそういった酷な部分も含めて、むしろそれがあるからこその、ブレイブストーリーなんでしょうね。微妙に歯がゆさが残る感じが。


ということで、
本とアニメは別物です笑




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