休符という至福

休符


楽譜ではその部分はお休み、音が無いことを表しています。


ずっと音が鳴ってたところにぽこっと休符が入ったりすると、
演奏者としてはけっこうオイシかったりします。

なぜかというと、

お客さんが何百人いようが何千人いようが、

この一瞬の間、そのすべての集中が、しかも精度の強い静かな集中が、一点に注がれるのです。

音が無いのに、あるときよりも集中の精度が高くなる。不思議ですよね。

それを1曲まるまる実践しちゃったのが、
ジョン・ケージの「4分33秒」という曲ですが…笑

※この曲は、ジョンケージという作曲家が作曲した作品で、演奏者は4分33秒間音を出さないでただ座っているだけ、という作品です。
一応3楽章構成らしい…!
各楽章の長さも演奏者に一任されているそうです。

これを演奏する勇気はないですけど笑

でもケージがこれを作曲したきっかけとなった逸話には共感。

ケージが無音の状態を経験したくて、無響室に入ったとき、実際には2つの音がしたそうです。
高い音と低い音。

高い音は自分の神経系の音で
低い音は自分の血液が流れる音

音のない世界を体験したかったのに、
それでもなお音があることに感動したのだそう。


音をシャットアウトする、音を止めることで
それまで陰に隠れて聞こえなかった微細な音が聴こえるようになる。

それが精度の高い集中、ということなのでしょうね。



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