ピアノという楽器の弱点

私が最初に音楽に出会ったのは
ピアノとの出会いからでした。

ずっとピアノ一筋で、
でも長くやるうちに、上達はしても何かうまくいかない感じというのをずっと抱えていて、
ピアノに向き合えば向き合うほど
そのうまくいかない感じ、違和感は大きくなっていった。

そんなときに声楽を始めて、
ようやくそこからです。違和感が取れてたのは。


そして、違和感が取れてみて初めて、ようやくピアノという楽器の弱点を自覚したのです。


楽器の王様と言われるピアノ。



そう呼ばれる理由は、やはりなんでもできるから。

ソロOK伴奏OK
メロディを担当することもできるし
和音もいくらだって鳴らせるし
細かいパッセージだって弾けるし
音域もどんな楽器より広いし
2つ以上のメロディを同時に弾くことだってできる
大きい音から小さい音まで出て
オーケストラも再現可能

アコースティックの楽器で他にここまでスペックの高い楽器はないです。

ちなみに私が今趣味で始めたハープは楽器の女王と言われていて、これに近いレベルでスペックは高いですが、
それでもピアノで出来てもハープではできないことがたくさんあります。

ピアノを弾くだけで、音楽の全体像全てを眺められると言ってもいいです。

こんなピアノに弱点なんてあるのか!?と思ってしまいますが、
一歩ピアノではない角度から音楽を眺めてみると、とんでもない弱点があるのです。


それは、音を出したら、その音は減る一方だということ。


音楽的には、短い音符よりも長い音符の方が大事なことが多いです。
でも、音を伸ばせば伸ばすほど、その音は減っていく。

これが大体のピアノの弾きにくさの原因だと思うのです。

他の楽器や歌の人だったら、長い音符を気持ちよく響かせられるでしょう。伸ばしている間にクレッシェンドをかけたり、ふわーっと広げてみたり、音に動きをもたせるでしょう。

でもピアノは減る一方。。

しかも伸ばしている間に別の複雑な動きとかしてたら、完全に伸びてる音忘れて、複雑な方追いかけちゃうんですよ笑
これは私も未だによくやります。

音を出したら、その音は減る一方、というのは、
それだけ深刻な問題なのです。
もうそれだけで、音楽をするにはあまりにも不自然な境地にいるんです。

そんな中で、一生懸命楽譜に書いてある音だけを追ってしまったらそりゃ違和感も大きくなりますよ。

ピアノを知り尽くした作曲家だと、作品の中で、大事な音が減らないマジックを施していたりしますが、

基本的には演奏する側がこの弱点を補ってあげないといけないな、と思うのです。

伸びてる音は減る一方だけど、私たちのイメージの中でそれを変化させる。

もちろん実際に音は変わらないけど、
イメージを強烈に持つことで、そうゆう風に聴こえさせることはできると思います。


私の場合、それを身体で体感する手段が声楽だった。


万能な楽器と言われるピアノだけど、本当の意味で弾きこなすためには、弱点をちゃんと知っていることも大事だな、と思います。





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