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ハノン

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ピアノを弾く人が必ず使う教材 ハノン 子どもの頃からの定番中の定番とも言えるテキストですが、 最近改めてハノンを引っ張り出して弾いてみています。 1番~31番は指の細かい動きが多いので、5本指をちゃんと思い通りに使える、小回りがきくようになる練習曲です。 他にもオクターブを柔らかくつかめる練習や、和音をつかむ練習などありますが、 私は、これを 移調 してやっています。 これだけで難易度がガツンと上がります。 黒鍵が挟まってくることで山あり谷ありで、がたつきやすくなるので、手の角度や力の入れ具合を常に意識しないといけなくなるのです。 なんてやってるうちに、固くなってた手や腕の筋肉はだんだん柔軟に、鍵盤にフィットするようになってきます。 曲を弾いているとどうしても筋肉の力みが偏りがちですが、それをリセットして、音楽の流れではなく、もう一度自分の身体に焦点を向けてみるのに、ハノンはとても良いです! 基礎練習の代表格であるハノンですが、 (声楽でいえば発声練習みたいなものですね) 基礎と応用は、分けられるものではないと私は思っています。 ハノンって、音はとても単純なので、何も考えないで指を回して弾けちゃうのですが、 そうゆう意味のない反復というのは、応用に繋がりにくい(実際の演奏に繋がりにくい)です。 本当の意味での基礎練習というのは、実はすごく応用的にやらなければならなくて、 ハノンもそうゆう観点(力み具合や手の角度を観察したり、移調したり)で使うことで、より効果が出ると思います。 今後の出演情報はこちら プロフィール、レッスン情報はこちら

やめてみることのすすめ

楽器を弾くことそのものに一生懸命になってるときって、大体は前のめりに必死になって、余分な力が入ってるんですよね。 こうゆうときって、 前のめりになるのをやめてみる、 という選択肢が自分ではなかなか選べなかったりします。 私はハープを弾いていてたまに意識することがあって、 弦を指ではじくとき、指の肉がやわらか~いイメージをするんですね。 そうすると、ぷるんと弦をはじけて、ぽーんといい音が鳴ったりします。 このイメージは、ピアノを弾くときにも使えます。手の中の力を抜いて、指の肉がやわらかいイメージ。 そうやって、ぎゅっとしていたものをやめてみると、柔らかい音、大きい音、広い音、流れる音など、欲しかった質がちゃんと出てくるんですね💡 もちろん、新しい曲を習得していく過程の中で、当然必死にはなるし、前のめりになるし、力は入ります。ある程度は必要なことです。 でも、ここだ!というタイミングでそれをやめると、元々欲しかった質やイメージが、 余分な力によって止められることなくするすると素直に出てくるような気がします✨ 今後の出演情報はこちら プロフィール、レッスン情報はこちら

女性が弾くピアノ

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ピアノって、そもそも男性用の楽器だってご存じですか。 ヨーロッパの男性の大柄な体型に合わせて発展し作られてきたピアノ。鍵盤の大きさも重さも男性用に設計されています。 そしてそんな男性たちによって作られた作品を演奏するわけですが、当然、筋力があって、手が大きいという前提で書かれた作品が多いです。 しかも、そういった物理的な問題だけではありません。 クラシック作品は、ヨーロッパの教会さながらの、立体的な構造のものが多く、それを理解するには、男性的な理詰めの視点が必要。男性の脳から生まれたものなので男性的な脳ミソで考えないといけないわけです。 ホロヴィッツは、女と東洋人にピアノは弾けないと言ったそうですよ。 (うっせ!) これはさすがに言い過ぎですが、不利であることは確かだと思います。 私自身も、大柄な男性との音量・技量の差に随分悩まされました。 結局のところ、音がデカイ人が勝つ世界なので、 一時期は負けじ!とガンガン弾いてたら、腕も痛くなるし、なにより精神的に疲れてきて、なにひとつ上手くいかなくなってしまいました。 そもそも対抗しようとすること自体間違っています。 対抗したところで最初から勝てるはずのない戦いはするべきではありません。 それで、私はどうしたかというと、徹底的に自分の身体に寄り添うことにしました。 自分の身体を、本来と違うサイズ、違う質に無理矢理持っていくのではなく、 まず本来の状態であることを許しました。 そして、その本来の状態、力まなくても良い自然の状態を優先して、その範囲でできる表現をしました。 それを実践していた当時は、相当薄くて平たい表現になっていたと思います。 そして、よく食べよく眠りよく弾いているうちに、体重が増え、身体に厚みが出てきました。その体重を全部鍵盤に乗せれば、そこそこ音が出るようになりました。 とはいえ、やはり男性のようにはいきません。 でもそれでいいと思っています。 今の自分の身体に一番フィットした表現であることが大事なんです。 それは聴き手に説得力として伝わります。 女性が成長するためには、 ひたすら自分の内側と向き合うことです。 ヨガとかをやっているときの感覚に近いですね。ヨガが好きな女性は多いですが、男性はあま

6月30日ピアノコンサート終了しました

先日、子供の頃習っていたピアノ教室のコンサートがありました。 私は未だに出続けていて、5歳の時から皆勤です。 教室の生徒さんの親御さんがビデオを撮ってくださっていたので、こちらに載せておきます。 2019.6.30 ショパン:バラード第1番 今回弾いたのはショパンのバラード第1番。 小さい手を目一杯広げて弾いてきました! この曲、実は大学2年生くらいのときに1度弾いたので、10年ぶりくらいの再挑戦です。 大好きな曲なのに、10年前は本当に色々なことが追いついてなくて、表面的には弾ききった!感は出していたものの、聴き手にちゃんと伝わるような質のものではなかったな~とずっと思っていた。 今回は、私の思っていることが、ちゃんと「聴き手にわかるように」伝えることを心がけてみました。 といっても、それってなかなか難しくて、弾き手は聴き手じゃないから、どうしても弾き手目線で音楽を作っちゃうんですよね。 でも、昨年のリサイタルを通じて、「聴き手にわかるように」伝えるには何をすれば良いのか、ということを知りました。 なのでそれを実践してみました。 ひとつは、しつこいくらい録画練習をすること。 そして、音のこと、仕草、姿勢など、気になったことやできなかったこと、その対策をしつこいくらいノートに書き起こすこと。 そして、風景や場面などを具体的に想像できるようにしておくこと。 例えばこのバラードの前奏が終わって第1主題が出てくるところは、戦争か何かで傷ついた人がひとりで歩いているシーンで、場所はごつごつした岩場の多い荒野で、乾いた風が吹いています。時間は夜で、寒いです。多くのものを失って絶望しているし、恨みを抱えています。 私の頭の中の物語では、この後、悪魔とかも出てきます。 小説書けちゃいそうなくらい、しつこく設定を考えました。 ただ、これを本当に小説にしちゃうと、1個も救いのない悲惨な物語になってしまうので…やめておきます😄💦 内容が気になるという物好きな方がいらっしゃれば、お気軽にお尋ねください笑 今後の出演情報はこちら プロフィール、レッスン情報はこちら