私の視点で世界を見る

未だに2月24日のピアノ&ヴァイオリンデュオコンサートの反響をいただくことがあり、本当に感謝感謝です。


私は音楽の道を目指し始めたのは小6の頃なのですが、

その頃から、音楽で何をしたいのか、人にどんなことを感じてもらいたいか、うっすら考えていたような気がします。



私は、芸術家は視点を売る職業だと思います。


大多数の人の立ち位置からは見えない、
芸術家という独特な環境にいるからこそ見えることを、共有するのがお仕事なのでは、と思います。


ただ、音楽の道を目指す上で、音大を受験するために必要なことや、コンクールで認められるのに必要なことというのがあって、それは避けて通れない道です。



音大受験は確かな知識とテクニックが必要ですが、
コンクールだと、たくさんの人たちの中で抜きん出るためのインパクトや瞬発力がいります。


でも、私はインパクトや瞬発力といった能力はあまりなくて、
それなのにある程度のお仕事はさせていただいていた。
私よりも能力がある人はたくさんにいたのに。



芸術家の仕事ってなんだろう?

テクニックを競うこと?インパクト?


実はこれは数ある能力のうちのひとつに過ぎなくて、
実際の仕事現場ではもっと多種多様な能力が求められているんじゃないか。


その多種多様に対応できる柔軟性があったから仕事をいただけていたのかもしれない、と思います。


多種多様、と一言で言ってしまうのは簡単ですが、

それぞれの現場が多種多様というのはもちろん、同じ現場でも1回1回全てが違い、それを的確に見定めて判断していくことだと思います。


なので、自ずと視点が独特になっていきます。

普通の人には見えないことが見通せたり、
人と一味違う視点が身に付いたり。


芸術家というのは、
この、人と一味違う「視点」を売っているのではないかな? 


何を、どんな視点でみて、そこから何を感じるか


どうして、テクニックやインパクトがものすごく抜きん出ているわけでもない、私の演奏を好んで聴いてくれる人がいるのか。


それは、私がどう聴こえるか、私がどう感じたか、
そんな私の世界の見方に興味を持っていただいているから。



ならば私たちは、テクニックや知識だけでなく、ものの見方を磨かなきゃならない。


とはいえ、面白いと思ってもらえるところまでものの見方を磨くのは、そう簡単なことではないと思いますが。


次回は気が向いたらものの見方の磨き方について書いてみようと思います🍀




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